重点領域

多様な人々が活躍できる
職場環境の推進

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従業員が安全に働ける職場づくりを目指します

従業員一人ひとりが安全かつ健康に働ける環境を整えることは、日新製糖グループが事業を継続していくための最重要課題のひとつです。
特に工場では、高温・高所作業、フォークリフトの使用など、安全を意識しなければならない場面が数多くあります。
このため今福工場では、月1回開催する安全衛生委員会を通じて、安全に関する意見交換や改善の議論を行っています。また、安全衛生に関する外部機関による工場内の危険箇所調査を継続して実施し、柵や手すりの見直し、安全帯の取り付けなど、逐次改善を進めています。
さらに、従業員の安全意識の向上のために、危険体感教育セミナーに従業員を派遣。「墜落」「挟まれ・巻き込まれ」など、起こりうる危険を体感する機会を設けています。また、工場内で自衛消防隊を組織し、仮に出火した際もいち早く消火活動ができるよう、日頃から訓練を重ねています。
こうした取り組みの成果を関連会社とも共有するために、日新製糖グループでは定期的に安全管理情報連絡会議を開催しています。安全に関する情報やノウハウを共有交換することで、サプライチェーン全体の安全意識向上に役立てています。

今福工場自衛消防隊の活動風景のイメージ

今福工場自衛消防隊の活動風景

働きやすい職場環境を実現するために、取り組みを進めます

従業員がいきいきと働き、高い生産性を発揮するために、会社は働きやすい職場環境を整えることが重要です。
職場環境整備の一環として、日新製糖グループでは、これまで以上に社員と家族の健康を重要な経営課題として認識し、先行対応として先ず日新製糖において「健康経営」に対する取り組みを開始しました。
現在、無理なく日常的にできる健康推進行動として、全社横断的なワーキンググループ「健康づくり推進グループ」を中心に、社員一人ひとりの健康へのちょっとした気付き行動をアシストする「健康行動推進キャンペーン」を月替わりで実施しています。
また、ストレスチェックなどを活用しながら、高ストレス者を早期発見し、職場のストレス原因を軽減するための施策も継続的に実施しています。
以上の他にも、日々社員を支えてくれる家族を会社に招待して職場に対する理解を深めてもらう「ファミリーディ」の実施も新たな目標計画とするなど、より良い職場環境の実現に向け、できることから順次実践して参ります。

多様な人材が活躍できるよう、制度や研修を整備しています

現在の日新製糖は、旧日新製糖・旧新光製糖が2011年10月に持株会社を設立のうえ経営統合し、その後2013年4月に当該3社が合併することで誕生しました。このため、異なる企業文化を持つ従業員が融和し、社員の誰もが新しい会社で活躍できる環境づくりを大切にしてきました。
また、旧両社とも一時的に新卒採用を手控えていた時期があったことから人員構成上に年齢上の断層があることから、高齢者の活用と若手の早期育成を目標に様々な制度や研修等を用意しOJT・OffJT双方向から積極的に人材開発に取り組んでいます。

ダイバーシティの実現に向けて

日新製糖グループでは女性の管理職の絶対数が小さく、特に連続操業が必要な製造部門では女性従業員向けの就業環境が完備されていない状況にあるため、女性活躍推進はこれからの日新製糖グループの大きな取り組みテーマです。
今後、女性の採用数アップをはじめとして、管理職登用に向けたキャリアプランの提示やマネジメント研修の拡充、就業環境の整備など、ソフト・ハード両面から様々な取り組みで支援を行う考えです。

テレワークの導入と拡大

働き方改革の代表格であり、急速に普及が進むテレワークに当社も注目し本格的導入を進めていきます。生産性向上の追求と社員ひとり一人のワークライフバランスの実現に向け、当社に合った有効な仕組みとして導入推進してまいります。

新入社員研修とフォローアップ研修

新入社員には、集合研修と現場研修をカリキュラムとする1~2カ月の入社時導入研修を実施しています。現場研修は1部署につき1週間程度の研修で、それぞれの現場でどのような実務が行われているかを体験するとともに、各部署の先輩従業員と親和性を高める機会にもなっています。
正式配属後も職場で選任したOJTリーダーによるフォローアップを継続し、1年目2年目の年度末にはそれぞれ同期入社社員による集合形式のフォローアップ研修を実施しています。職場でわからないことや悩んでいることは、ささいなことでも研修の場で共に働く仲間と共有し解決する体験は、その後の高い在籍定着率につながっています。

フォローアップ研修の様子のイメージ

フォローアップ研修の様子

階層別研修

昇格および昇進のタイミングで、新たに必要となるスキルやマインドを身に付けさせ、従業員のモチベーション向上と会社人材の全体的なレベルアップを図っています。研修は、当社グループの内部的視野に偏重することのないよう社内講師によるものの他、社外講師によるものも用意しています。

階層別研修の様子のイメージ

階層別研修の様子

人権啓発研修

日新製糖は人権尊重を経営上の重要な課題と位置づけ、東京人権啓発企業連絡会の会員として、企業の立場から社会啓発につながる活動に取り組み、社内では人権啓発研修を通じ、人権の尊重が企業文化として定着することを目指しています。 その一環として、外部講師を招いて人権に関する講話を行ったり、社内講師による研修を実施するなど、経営層を含め全従業員が人権への理解を深める活動を続けています。

人権啓発研修の様子のイメージ

人権啓発研修の様子

日新四木(にっしんよんもく)勉強会

旧日新製糖が毎月第4木曜日の夕方に社内の会議室を利用して開催していた自立的な勉強会を引き継いだ、若手社員を対象とする任意の勉強会です。
ここでは、業務に関する経験の豊富な役員や部長から、砂糖の物性や貿易、事業と世界情勢のかかわりなど、若年層社員が日々の業務ではなかなか共有できない「精糖会社の社員として知っておくべき知識や情報」についての講義を受講します。また、終了後には講師を囲んで懇親会も行い、世代を超えて社内のコミュニケーションを深めるというメリットも実現しています。

日新四木勉強会の様子のイメージ

日新四木勉強会の様子

自己啓発支援

社員の自己啓発を目的とした資格取得や終業後の学習を支援するため、年間5万円を上限とする金額補助を行う制度です。支援金支出を決定する会社担当としては自己啓発と趣味の境界区分に悩む場合もありますが、社員の自律的な行動を支援するという基本方針に沿って幅広い内容を自己啓発として認めています。

活動の現場から

自ら考え行動する「自律型人材」を
育てていくために

日新製糖株式会社 人事部 吉永 一

人事部 吉永 一のイメージ

日新製糖グループでは、あらゆる変化に対応できるよう、自ら考え行動できる「自律型人材の育成」を人事理念に掲げています。新入社員研修やフォローアップ研修とともに、若い世代の育成を後押しする階層別研修の充実を図っています。それぞれの層に必要な研修機会を用意していくことで、組織としての力を高めていきたいと考えています。
働き方改革が求められる中、私たちも取り組みを積極的に進めています。働きがいのある、挑戦できる職場と感じてもらえるよう、今後も働き方に関する制度の整備や職場環境づくりを進めていきます。そして一番大切なのは、私たち人事部が、常にすべての社員にとって話しやすい存在であり続けることだと考えています。

活動の現場から

従業員の安全と健康を守り、
「労災ゼロ」を実現する

日新製糖株式会社 生産本部 今福工場 管理部長 尾関 幸浩

生産本部 今福工場 管理部長 尾関 幸浩のイメージ

工場では、危険を伴う作業や場所が数多くあるため、従業員の安全と健康をいかにして守るかが最重要の課題です。ひとたび事故が起これば、従業員の安全・健康が脅かされるだけでなく、製造ラインが止まってお取引先様やお客様にも多大なご迷惑がかかります。ですから、できるだけ作業をしやすく、安全に配慮した環境を確保するために、様々な施策を導入しています。
しかし、「労災ゼロ」を実現するためには環境を整えるだけでは不十分で、従業員一人ひとりの意識を高め、理解して行動することが大切です。労災対策セミナーの開催などだけでなく、工場内で「労災撲滅キャンペーン」を年3回実施し、従業員が日常的に安全を意識する機会を設けながら事業活動を行っています。