お砂糖と日本 お砂糖と日本

  • なぜ沖縄ではさとうきびがたくさん作られるの?

    台風にも負けない自然災害に強い作物だから!

    さとうきびは暖かい気候を好むため、日本では鹿児島県の南西諸島や沖縄県の島々で栽培されているよ。

    それらの島々は、台風がたくさん発生する一方で高い山などもないため降水量の少ない時期もあって干ばつになりやすいんだ。

    その中で、さとうきびは、台風の強風に倒されてもまた起き上がり、水不足が続いても雨が降れば新しい葉を出したりと、 自然災害に強い作物!だから、島の人々にとって、さとうきびは他にかえることができない作物だよ。

    また、収穫したさとうきびは、地元の工場で原料糖(お砂糖の原材料)や黒砂糖に加工され、製糖会社などに販売されたりして、地域経済を支えるとても大切な存在だよ。

    さとうきびを栽培する島々

    沖縄、鹿児島の島々
  • お砂糖の原料になる「てん菜」ってどんな作物?

    北海道の畑を守る大切な作物!

    てん菜は寒い気候を好むため、日本では北海道で栽培されているよ。

    見た目は大根やカブに似ているけど、実はホウレン草のなかまでヒユ科の植物。あまさをふくむ白い根の部分は、直径10~15cmまで成長し、重さは約1キロ。収穫できるようになるまでには6か月ほどかかり、てん菜からつくるお砂糖を「てん菜糖」と呼ぶんだ。

    また、てん菜は、小麦、じゃがいも、豆類とともに「輪作作物」の1つになっているよ。これらの作物を順番につくる「輪作」によって、同じ畑で1種類だけ作物をつくり続けると起きてしまう収穫量の低下や病気などを防いでいるんだ。

    輪作パターン
  • お砂糖はどんな用途で使われているの?

    砂糖用途別構成比(2017年)

    ※出典:精糖工業会:砂糖用途別構成比(2017年)

    日本では主にパンやおかし、清涼飲料などの「業務用」として多く使われていて、「家庭用」は10%くらいなんだね。

    家庭用の割合があまり多くないように見えるけど、日本では和食を中心に、煮物や佃煮、果実酒など、お砂糖のパワーをうまく使った料理がたくさんあるんだ!

    ちなみに、清涼飲料の成分表示でよく見られる「果糖ぶどう糖液糖」などは、とうもろこしなどに含まれるでん粉から作られた「異性化糖」で、このグラフには含まれていないよ。