行くぜ!工場見学!

行くぜ!工場見学!お砂糖ができるところをのぞいてみよう!編

カップくん イントロ

今日は日新製糖のお砂糖工場にやってきたよ!

シュガーちゃん はてな

お砂糖って畑でれた「サトウキビ」や「てんさいからつくられているのよね!どんな風に作られているのかしら?

カップくん 喜び

どんなマシンがあるのかな!なんだかワクワクしてきちゃった。早く中に入ってみよう!

動画で工場をのぞいてみよう!

精製糖せいせいとうができるまで

精製糖というのは、私たちが日頃口にするサラサラのお砂糖のこと。原料となる「原料糖げんりょうとう」にはショ糖以外の成分が残っているよ。無色透明むしょくとうめいでサラサラのお砂糖がどのようにできるのか、これから見ていこう!

①原科糖

原料糖とは、サトウキビやてん菜(ビート)を産地において搾汁さくじゅうまたは糖分抽出とうぶんちゅうしゅつした後に結晶化けっしょうかしたものです。

キビー

「原科糖」というのは、お砂糖の原料のこと。鹿児島県(種子島たねがしま)や沖縄県、およびタイやオーストラリア産等のサトウキビから作られた原料糖がまずひとつ。その他にも北海道産のてん菜(ビート)から作られた原料糖を使用しているんだ。

  • 原科糖
  • 原科糖

水の都ならではの運河うんがと「はしけ」による原料輸送

”水の都”とよばれる大阪おおさかにある今福工場では、地の利を活かしてCO2排出量はいしゅつりょうの少ない、「はしけ」とよばれる小型の貨物船による輸送ゆそうを50年以上続けています。大型船で大阪港に到着とうちゃくした原料糖は、「はしけ」にうつされ、河川ルートをたどって城北川をさかのぼり、荷おろし場に到着します。

清浄工程せいじょうこうてい その1

「原料糖」はマグマミングラー高濃度こうのうどの砂糖液と練り合わせてから、洗糖自動分離機せんとうじどうぶんりきでショ糖以外の成分を除去じょきょし「洗糖」となります

テンじい

この「洗糖」は溶解槽ようかいそうで一定の濃度に溶解されるんじゃ。こうして溶解された糖液を「ローリカー」というのじゃ。

  • 清浄工程 その1
  • 清浄工程 その1

マグマとは?

原料糖に高濃度の砂糖液を加えぜ合わせた状態のものを「マグマ」とよびます。マグマの状態にすることで原料糖の結晶表面がやわらかくなり、表面に付着しているショ糖以外の成分が取りやすくなります。(水で溶かすと原料糖がけてしまうため、お砂糖が溶けた糖液で溶かします。)

③清浄工程 その2

炭酸飽充塔たんさんほうじゅうとうでローリカーに石灰乳せっかいにゅうを加え、炭酸ガスをみ、炭酸カルシウムを生じさせます。ローリカー中の色素やショ糖以外の成分がこの炭酸カルシウムに吸着きゅうちゃくされて沈殿ちんでんします。

キビー

ろ過してショ糖以外の成分の一部をふくんだ炭酸カルシウムを取りのぞくと、茶褐色ちゃかっしょくんだ糖液「ブラウンリカー」となるんだよ。

  • 清浄工程 その2
  • 清浄工程 その2

イオン交換樹脂こうかんじゅし充填じゅうちんした塔にブラウンリカーが送られ、ここで糖液中にまだ残っている色素やナトリウムやカリウム、カルシウムなどの成分を、樹脂で吸着・イオン交換させることによって除去します。

テンじい

ろ過を何度かくり返すと無色透明の糖液「ファインリカー」となるんじゃ。工場によっては活性炭かっせいたんなどを通し、ろ過を行っているんじゃよ。

④結晶工程

ファインリカーを真空結晶缶しんくうけっしょうかん濃縮のうしゅくし、かくとなるシード(グラニュ糖の小さなかけら)を加えて結晶を大きく育て、砂糖結晶と糖液の混合物こんごうぶつ(白下)をつくります。この育晶操作いくしょうそうさによって、グラニュ糖や上白糖、白ザラ糖などの大きさがことなるお砂糖につくり分けます。

キビー

「シード」とはお砂糖の結晶のもととなる微細びさいなお砂糖の結晶のこと。「種糖」とも言われるんだ。微細なお砂糖の結晶を核として、周囲にある高濃度の糖液にふくまれるお砂糖が結晶化。そうしてグラニュ糖のようなお砂糖の姿すがたなるんだよ!

  • 結晶工程
  • 結晶工程

⑤分密・乾燥工程

結晶缶でできた白下を、製品自動分離機せいひんじどうぶんりきで砂糖結晶と糖液にり分けます。

テンじい

振り分けられた糖液にはまだ糖分が残っているため、再び煮詰につめてお砂糖の結晶を取り出す工程を何度かり返すんじゃ。煮詰める回数を重ねるにつれ、加熱によりだんだん糖液が褐色かっしょくに色付いていく。この糖液から三温糖などの色が付いたお砂糖がつくられるんじゃよ。

  • 分密・乾燥工程
  • 分密・乾燥工程

分離した後の砂糖結晶には、まだ水分が少し残っているため、これをドライヤー・クーラーで乾燥冷却かんそうれいきゃくし、決められた水分、温度に調節した上で、製品貯槽せいひんちょそうに入れます。

⑥包装工程

製品貯槽のお砂糖は用途ようとに応じた所定の重量で自動包装じどうほうそうされた後、重量チェッカーや金属検出器きんぞくけんしゅつきを通り、パレットに自動的に積み上げられ、製品倉庫内に保管ほかんされます。

キビー

お店や工場で使う業務用として「10tバルク車(ばら積み)」「1tなどのフレコンバッグ」「30kg、20kgの紙袋かみぶくろがあるんだよ。どれもすごい量だね!

みんながお店で見るような家庭用のお砂糖は、「1kg」「500g」の小袋に包装されているんだ。そうして全国各地に出荷しゅっかされ、みんなの手元にとどいてるんだよ!

  • 包装工程
  • 包装工程
  • 包装工程
カップくん 驚き

たくさんの機械を使って、いろんな工程を経てお砂糖ってできているんだね!ゴミを取ったり形を整えたり… お砂糖をみんなが使いやすいように、細かな気遣きづかいもされていてびっくりしたよ。

シュガーちゃん 普通

たくさんの人がお砂糖づくりに関わっているのね!毎日食べているお砂糖を、いつも私たちに届けてくれてありがとう!

氷砂糖ができるまで

純度が高く、無色透明でスッキリしたあまさの氷砂糖。みんなは食べたことあるかな?均一な立体形をした結晶であるクリスタルタイプの氷砂糖のつくり方を見てみよう!

①溶解・ろ過工程

氷砂糖は、グラニュ糖やファインリカーを原料として製造します。まず、グラニュ糖にファインリカーまたは水を加えて溶解ようかい後、ろ過して一定濃度の清澄せいちょうな糖液(仕込液)をつくります。

  • 溶解・ろ過工程
  • 溶解・ろ過工程

②結晶工程

まず真空結晶機しんくうけっしょうきに仕込液を入れ、核となるシード(氷砂糖の小さなかけら)を結晶機内の回転式バスケットに入れます。その後バスケットをゆっくりと回転させながら、結晶を製品の大きさまで育てます。できた結晶は、クリスタル(水晶)のような均一な立体形をしていることから、クリスタルタイプの氷砂糖とよばれています。

キビー

クリスタルタイプの氷砂糖よりも大きなブロック状のかたまりで、不均一な結晶の「ロックタイプ」の氷砂糖もあるんだ。みんなは見たことあるかな?

  • 結晶工程
  • 結晶工程

クリスタルタイプとロックタイプの氷砂糖

ロックタイプの氷砂糖は、仕込液を平皿に入れ、温度・湿度が調節されたむろで約2週間かけて、ゆるやかに水分を蒸発じょうはつさせながら結晶を育て上げていきます。クリスタルタイプとロックタイプでは、その成分にちがいはほとんどなく、表面積の大きいロックタイプの方が早く水に溶けやすいです。そのため、む期間の短い梅シロップなどには、早く溶けるロックタイプがおすすめです。

③仕上工程

真空結晶機しんくうけっしょうきから取り出した氷砂糖の表面にはまだ糖液が残っているので、製品自動分離機せいひんじどうぶんりきで結晶と糖液に分けます。結晶は、選別工程を経た後、ふるいにけて所定の大きさにそろえて、製品貯槽に入れます。

テンじい

でき上がった氷砂糖は大きさもまちまちなため、使いやすい大きさにふるい分ける必要があるんじゃ。そのため、製品ふるい機で所定の結晶の大きさにそろえているんじゃよ。みんなが使いやすい氷砂糖になるように、ひと手間加えてくれているんじゃ。

  • 仕上工程

④包装工程

自動計量包装機じどうけいりょうほうそうき製品貯槽せいひんちょそうの氷砂糖を、用途ようとに応じた荷姿にすがたに包装します。重量チェッカーや金属検出機きんぞくけんしゅつきを通りぬけ、最後は製品倉庫で保管されます。

キビー

お店や工場で使う業務用としては「20kgの紙袋」「5kgの段ボール」梱包こんぽうしているんだ。みんながおうちで使う家庭用としては「1kg」「500g」「200g」の小袋に包装し、全国各地に出荷されているんだよ。

  • 包装工程
  • 包装工程
カップくん 驚き

氷砂糖ってクリスタルタイプとロックタイプの2種類があるって初めて知ったよ。

シュガーちゃん 普通

私は2週間かけて氷砂糖の結晶を育てていることに驚いちゃった!1粒1粒てまひまかけて育てて、氷砂糖はつくられているのね。