「きび砂糖」が発売された1984年から遡ること数年前。
“多様化するニーズに応えられる新たなお砂糖は作れないか?”という考えから「きび砂糖」の開発が始まりました。
コンセプトは“甘さからおいしさへ”。ただ甘いだけのお砂糖ではなく、おいしさを追求しようというものでした。
“さとうきびの味わいを残しつつもクセが少なくいろんな料理に使いやすい”
そんな絶妙なバランスを持ったお砂糖を目指して、気温が50℃程になることもある工場の中、職人が釜に張り付いて何度も何度も試行錯誤を重ねました。
そして1984年、今までに無い新しいお砂糖である「きび砂糖」が完成。同年12月10日に発売されました。
発売当時、茶色いお砂糖は三温糖や中ザラ糖しかなく、これらのお砂糖よりも高価な「きび砂糖」を定着させるためには、他のお砂糖との違いや特徴を理解してもらうことが欠かせませんでした。
そこで、POP広告やサンプルの配布、メディア宣伝などの広報を展開。
次第に独特の風味、和食・洋食・スイーツなどの料理に幅広く使用できる汎用性の高さといった独自の魅力が理解されるようになると、口コミで広がっていき、一躍人気商品となったのです。
そして発売翌年(1985年)には、市場調査会社による成長商品調査において、消費財※の新商品部門で一位を獲得しました。
※個人や家庭で使うために購入する商品やサービスのこと
1984年の発売以降、販売量は伸び続け、スーパーなどの店頭で並ぶ機会も多くなっていき、「きび砂糖」は広く認知されるようになりました。今となってはサトウキビ糖ジャンルの代名詞のように親しまれ、たくさんの方々に愛される商品となっています。
2020年には、大阪府の今福工場でも生産を開始し生産拠点を東西2拠点へ拡充。これまで以上のニーズにお応えすることができるようになりました。
愛され続ける商品を目指して。そんな想いを持ち、これからも「きび砂糖」を皆様のもとへお届けしていきたいと考えています。